正楽寺日誌 つれづれなるままに 正楽寺日誌 つれづれなるままに

仏さまはいつも
私たちの心の中に

 「泣」という字は、「サンズイ」に「立」という字が添えてあります。

「涙」という字は、「サンズイ」に「戻」という字が添えてあります。これは、私たちが深い

悲しみに出合い、涙に溺れてしまいそうになっているとき、それがどんなに深い悲しみ

でぁっても、必ず「立」ち上がらせずにはおかないという、仏さまの願いを表わすために

「サンズイ」に「立」を添えて「泣」という字にし、「涙」におし流されてしまおうとする

私たちを、必ず、引き「戻」してくださる仏さまのお心を表わすために「サンズイ」に「戻」

を添えて、「涙」という字にしてあるのだと聞いたことがあります。

 これに関連して思い出すのは、「観無量寿経」の中の「諸仏如来 是法界身 入一切衆生 心想中」

(諸仏如来は是れ法界の身なり。一切衆生の心想の中に入り給う)というおことばです。

如来さまは、いつも、私たちの心や想いの中におはいりくださって、私たちをお導きくださっているのです。

私たちが、悲しみの底に溺れて泣いているときには、新しい視点をお与えになって、立ち上がらせ、悲しみの涙に

おし流されてしまおうとしているときには、新しい生きがいをお示してくださって、引き戻してくださるのでしょう。

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